2011年05月

独白的な、

つい先ほど、窪美澄『ふがいない僕は空を見た』を読了。2011年本屋大賞第2位ということで、期待しながら読み進めていったのだが、結論から言うと面白くなかった。テーマ的にも、文体的にも、どうにも合わなかったとしか言いようがない。なんとなく湊かなえ『告白』のプロットを彷彿とさせる構成だった。最近出版された小説を読んでいて思うのだけれど、妙に第一人称(わたし、ぼく、おれ)の独白的(かつ内省的)な文章が増えてきているような気がする。登場人物の主観のフィルターを通した内容は嫌いじゃないのだけれど、何と言ったらいいのか、一方で「あるがまま(あるいは、ありのまま、はたまた、ある、まま)」の心象や風景の色がとても見えづらい小説が多くなってきているように思う。もちろん、「あるがまま」なんて自体存在を書き起こすなんて実質的にはできないけれど、近づいたり、寄り添おうとすることはできると思うんだ。思春期、青春時代に特有のジェットコースターのような表面上の心情は見て取ることができるのだけれど、そうした激情の渦のなかにあっても、なお、スッと独り静かに佇むことを外景から求められるような、あの虚無的な皮膚感覚。突然、ハッと、ああ、こうなのかもしれない。その、まま。でも。その動き。たまにそういった文章をとても求めたくなる。

インディ庵@国立


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少しばかり国立に用事があったので、「インディ庵」というカレー屋に寄り道。
元々、吉祥寺の「まめ蔵」という店で働いていたマスターが開いた店らしく、
カレーの味も当時のものを引き継いでるようだ。

店内の雰囲気は、なるほど”インディ”庵というだけあって、そんなかんじ。
BGMはカントリーロック調で落ち着く。
メニューを見ると「スペシャル」が目を引いたのですが、この日は妙に野菜
を食べたい気分だったので、「野菜カレー」を注文。待つこと10分ほど。

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さてさて、「野菜カレー」のご登場。(普通盛り、750円)
パッと見、どこかタコライスっぽいなと思いました。色鮮やかなところとか。
味はマイルド。それほど辛くもなく、かといって甘くもなく、といったところか。
野菜カレーだけあって、野菜がゴロゴロ入ってます。特徴的なのはミニトマト
が丸ごと入ってるところかな。このあたりは好き嫌いが出てきそうだけれど、
個人的にはトマトの酸味がほどよく、好み。

お腹が空いてたので、(おそらく)5分から10分ほどで完食。美味しかった。
この量だったら大盛りにしてもよかったかな、と後から少しだけ後悔。

今度行くときには「スペシャル」の「大盛り」を注文してみようっと。

エルダーフラワー・シロップと炭酸水

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僕はスパークリングウォーターが好きだ。

特に、真夏の暑い時期になると、コンビニやスーパーなどに買い出しに行く度に、思いついたようにスパークリングウォーターを数本買って冷蔵庫に入れておく。こいつを仕事から帰ってきたときや、小難しい勉強後などに、グイッとあおるように飲むと、眠気や疲れがすっ飛んだようなスッキリした気分になる。数年前までは近くのセブンイレブンに「クリスタルガイザー スパークリングレモン」というやつが必ず置いてあって好んで買っていた。友人の何人かには、このスパークリングレモンは「全く美味しくない」と言われたけれど(そういう次元ではないんだ。「美味しさ」の次元とはちょっとちがう何か。名古屋でいうところの「すがきや的」な何かがここにはある)。だが、セブンプレミアムの炭酸水が台頭してきてから、スパークリングレモンは颯爽と(爽快に?)姿を消した。以後、しばらくの間、炭酸水にはどうにも手が伸びなかった。どのへんがプレミアムなのか単一化されたようなパッケージとあまりにもストレートすぎる商品名が気に入らなかったから。一度だけ買って飲んでみるも、やはり何か違う。埃っぽいかんじがする。あと時間が経つと少し酸っぱくなるのもマイナス点だ。

ただ、「そのままでも、おいしくお飲みいただけます」と表記されてはいるものの、基本的にこの「炭酸水」は「割る」ために造られているのだろう。試しに何かで割ってみよう、そう思って探してて出会ったのが「エルダーフラワー・シロップ」だ。エルダーフラワーは日本では認知度が低いのだが、主にイギリスでは国民皆に知られている有名な花なのだそうだ。万病に効くハーブとしても扱われているらしい。特に花粉症やインフルエンザ予防に効果があるとかないとか、フムフム。このシロップがなかなか美味しい。そして、そのまま飲むとイマイチな炭酸水とよく合うのである。一度、ゲロルシュタイナーという、酔った日の翌日にはあまり飲みたくないような名前のスパークリングウォーターで割ってみたのだが、どうにも甘すぎる。爽やかな甘さというよりも「過保護な甘さ」というか。その点、エルダーフラワー・シロップをプレミアムの炭酸水で割って飲んだときの甘さは、両者の距離が意識できそうな「冷たい甘さ」のようなものだ。変にベタベタしてなくて良い。

先月の半ばあたり。大震災の影響からか、プレミアムの炭酸水がセブンイレブンの商品棚から一気になくなった時期がある。例のミネラルウォーター消失事件から2、3週間経った後のことだ(あの騒動時にはミネラルウォーターは確かに消えたが、スパークリングウォーターは少し残っていたことを覚えている。なぜ両者が消えるまでに時差があったのだろう)。イタリアの「SAN BENEDETTO」というスパークリングウォーターで割って飲んでみたら、また少し違う甘さになって面白かった。まあ、甘いには甘いが、後にそれほど響かない甘さというか。これも嫌いじゃない。けれど、やっぱりプレミアムの炭酸水で割ったときの、切れるときにはスパッと切れそうな甘さのほうが個人的には好きだ。

寅で羊を喰らう

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なぜGW中に僕らが羊を食べに行ったか。その理由の全容を説明するにはそれなりに長い時間とスペースが必要になる。だから、ここでは単刀直入に言ってしまうが、主な理由は3つ。「ヤギは紙を食べる。だから、僕らも何かを食べなければいけない」。「僕らは贖罪の羊にも、身代わりのヤギのぬいぐるみにもなるわけにはいかない」。「ヤギと羊の違いとは、どこにあるのだろう。けれど、食べるなら羊だ(なぜなら、ヤギ肉は非常に癖があるようだし、食べられる店は少ない)」。ということで、春日駅近くにある「幾寅」という居酒屋にてKさんと一緒に羊肉を食べてきた。羊肉といえば、専門学校時代のバーベキュー以来(北海道出身のクラスメイトが大量の羊肉を持ってきてくれたのだ)。堪能。確かに少し特徴的な味ではあるけれど、とても美味しい。ビールによく合う。ひとつだけ気になったのが、野菜盛りのもやし分が非常に多いこと。まー、もやし好きだけどさ!もうちょっと色んな野菜盛って!と言わせてほしい。

帰り道、ペダルが前についた仰向け自転車がバイクもびっくりな猛スピードで駆け抜けていった。しかも、途中から車道ではなく、歩道を。最初は酔いからくる幻か、とも思ったけれど、Kさんも同じ光景を見ていたようで現実だと知る。なんなんだ、あれは。初めてみたけれど、明らかな凶器である。中国(北京)の歩道を突っ込んでくる三輪駆動車を思い出したよ。しかも、この日、高田馬場で再度同じ自転車を見かけたのである。このときはまだ一度目に見たものが幻なんじゃないかと疑っていたため、信号待ちをしていたときに”ペダル”が横に並んできたときには驚いた。「(またか!)」と。僕はこいつは春日駅のほうで見かけたやつと同一ではと考えたが、Kさんの話では2台の自転車の特徴がちょっと違うらしい。しかし、しかしである。こんな自転車を一晩のうちに2回も見ることがあるのだろうか。最近の流行か。流行なのか。神様の思召しか。


自宅に帰ってからこの自転車について調べてみたところ、どうやら「リカンベント」という車種らしい。ローレーサーやらストリームライナーやら、リカンベントのなかにも色々な種類があるということだ。うつぶせに乗るブローン型なるものまであるらしい。うつぶせに乗るって、どないやねん。空気抵抗が少なく、その分スピードも出るようなので、もしかしたら車が多い日中を避け、夜間に試し乗りや乗車訓練をする人が多いのかもしれない。リカンベントか。この日が「羊の日」だっただけに、もう少し詳しく調べてみる必要があるようだ。

cafeslow@国分寺

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以前から何となく気になっていたcafeslow(国分寺)でランチをしてきた。

僕は季節野菜の盛り合わせプレート(写真参照)、
一緒に行ったEはおにぎりセットを注文。

一見するとシンプルなかんじだけれど、料理を口にしてみると何とも不思議。
どれも普段食べている野菜とは一味違う。ミステリアス。
野菜そのものが少し違うからなのか、ソースの味付けに工夫がしてあるのか。
何か暖かいような優しいような心に残るような味なのです。

Eと二人で「アレ?何がちがうね?」と首を傾げながらもぐもぐ食べました。
とても面白い料理。でも、欲を言えば、もうちょっと量が欲しかった。

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ほかに面白いのは内装で、どこかの洞窟に迷い込んだかのよう。
いたるところにバッグや小物がぶら下がってる。(購入可)

火星のようなクレーターがあったり、
奇妙な(?)ぬいぐるみが立てかけてあったりと、
店内をぐるぐる見回しているだけで楽しいところでした。

今度は一人ブラリと行ってコーヒーでも飲んでこようっと。
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