退院直後は10分も歩けば息を切らしていたのだが、9月に入って体力と諸々の筋力が回復してきているのか、最近は1時間弱(といっても、普通の呼吸で歩けるのは30分程度、1時間も歩けば足は棒、であるが・・・)は持続的に歩けるようになってきた。まだ日中は暑いので、朝晩にリハビリも兼ねて近くのコンビニまで散歩して、朝はアイスコーヒーを買って飲むことが日課になってきてるのだけれど、この習慣が功を奏しているのか。
入院中、約1ヶ月ほど全く歩けなくなったとき、リハビリ担当の先生から「まずはどのあたりを目標にしようか」と聞かれ、思わず「部屋の窓際まで歩きたい。窓の外を眺めたいです」と答えた、そんな景色が外気の匂いと虫の声つきで眼前に存在していることが、まずは感慨深い。もうすぐ退院してから2ヶ月は経つのに、まだまだ感慨深い。この感動?感傷?みたいなものが日常的に続いていくのだとしたら、それはそれで凄いことなんじゃなかろうか。
で、足腰について。これは入院中に歩行練習していたときから思っていたのだけれど、歩ける感とか、歩けなさ感、みたいなものへの向き合い方が、当然のごとく歩けていたときとはちょっと異なってきているような気はする。たとえば、今、長時間散歩をしてヘロヘロになって、足が思い通りに動かなくなることがよくある。いわゆる膝が笑う(そして腰も笑う?)かんじで足が前に進まない。そんなとき、自分の影を見てみると、背筋がやや前屈みになってたり、顎が上に持ち上がってたりする。
疲れているのはもちろんだけど、そもそも歩き方が違うんじゃね?とか思えてきたりする。「(あれ?おれの“元”の歩き方ってどうだったっけ?)」、そんなふうによくわからなくなることが時々あるのだが、病気にもならずに普通に生活していたら、こんな疑問は湧いてこなかっただろうな、などと笑えてくることもしばしば。
答えが返ってくるはずもないのだが、、、背筋をピンと伸ばし、顎を落としても、拭えないその違和感に「(歩き方ってどうだったっけ?)」と再度、この足腰に問いかけることも、またしばしば、である。