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最近は涼しくなってきたので、朝、昼、夕方と一日3回は散歩に出ることにしている。
退院後から短期目標に据えていた、1日1時間以上、1万歩以上歩けるようになるという課題はめでたく達成し、あとはこの状態を無理せず継続させていくことか。つーか、スマホ持って歩いている歩数だけで1万歩超えなわけで、、、持っていない時間を含めると入院前よりも歩いているかもしれない。そりゃ、足腰の筋肉もついてくる。単純な体力という意味では、入院前に比べると回復にはもう少しかかりそうだけれど、日常生活にそれほど違和感がないレベルにまで戻ってきたことはありがたい。退院直後はわずかなアップダウンですぐに息切れしたし、一度胡坐かいて座ると両腕に力を入れてヨイショー!と気合い入れないと腰が持ち上がらなかったからね。
今は自宅周辺の散策に留めているが、徐々に行動範囲を広げていきたいと考えている。良くも悪くも、せっかく、こういう機会が与えられたわけだから。
実は散歩は4ヶ月の入院中には「美味しい食事」の次くらいに激しく求めていて、とにかく美味い空気が吸いたかった。ほぼずっとクリーンルームという無菌室にいて、窓を解放することも、外出することも(たとえ病院の周りであれ)厳禁だったこともあり、余計にこの欲求が助長される。
美味い空気ってのは、たぶん、「匂い」の要素が大きく。室内の単調な匂いじゃなく、外の色んなものがごちゃまぜになったような多様な匂いを欲していたのだと思う。たとえば、今の時期ならキンモクセイ。あるいは、落ち葉を雑にザクザク踏んだときの香ばしさ。囁くようにひっそりと、だけではなく、ときには無理やり記憶のなかに入り込んでくるような強引さもあったりだとか。そうした押し引きのある匂いは入院中にはあまり感じられなかった。ので、今は嬉しい。空気が美味い。サンマが美味い。って、結局、美味いものが好きなんだな、おれは。